もう先月の事になりますがパタゴニア日本支社長である辻井隆行さん、
社団法人エシカル協会代表 末吉里花さんお招きしてパタゴニアが協賛して
作った映画の上映会とお二人とのトークイベントを開催しました。
たくさんのお話しの中から、ひとつの事例を。
「オーガニックコットンって買った人に身体に良いと思われているのですが、
見てくれが良くって身体に良いわけではないのです。
で、何に良いかというと作っている人と土地に良いんですよ。」
辻井さんのお話から。
いろいろな知らない事実をお話し聞かせてもらえましたが、
・地球上の1%でしかない綿花の耕作地で地球上の殺虫剤25%を使用している。* 1
・コットン農家さんが年間2-4万人亡くなっている。理由は農薬や枯葉剤と言われている。。
当たり前に綿の服を着ると言うことはこのくらいのインパクトを与えている消費だということ。
そしてオーガニックコットンを選んで購入するという消費行動は
遠く離れた地で作ってくれている生産者の命を守ることなんですね。
僕自身知ったつもりでいましたが改めてお話しを聞くと「わぁ!やべえ!」となる一方で
知らない人の命の事まで感じることの難しさ、無関心さも正直にあります。
じゃあどうしたらいいのか。
僕自身Chusを運営していても「何か良いこと」をと思ってそれをフィルターに
かけてやっていますが、まだまだわからない、そして答えは完全に善しなものはとても少ないこと。そこで考えたのは知識、感じること、そして考えることです。
知識:もちろん遠くの離れたことなども知らないと何事もわかりません。
だからいろんな人と意見交換をしたり、本を読んだり、出かけていったりして
知識を蓄えることがまず大切ですね。
感じること:知識があってもそれを他人事のようにしていては変わりません。環境のことを他人事にしていたらきっといつか回り回ってくる。リアリティ(実感)が一番の原動力になると思います。大震災後の電気を使うことで身をもって感じました。世界は広くて見えづらいですが確実に繋がっている。これを自分事にしておかなければ。
考える:安い綿で1500円のTシャツと4000円のオーガニックコットンのTシャツ。だれだって安い方が良いし、服を自由に買うだけのお金もそんなにない。だけれどその価格にある、誰がどこでどうやって作っているのかを考えると、例えば年間に1500円のTシャツを5枚買うのを3枚にして1000円足して1枚オーガニックコットンのTシャツを買う。そうすると5枚が4枚に、お金は1000円高いですがその分満足度になる。とか。これは僕の私見でお金がある人、無い人、状況も人それぞれだとおもいますが、できるだけ「物事に向き合って考える事」が大切だと思いました。
知る 感じる 考える
これって環境問題だけではなくて地域の社会問題、いやもっと身近な話でいえば
友人関係や家庭のことつまり人間の営みすべてに関わっているのではないかなと思いました。
パタゴニアさんが伝えたいのは服飾や食品を通して「考える」プロセスを投げかけられているのかなと思うんです。
それをひとつひとつ向き合って行けば「何かナイス」な事につながるのではないかなぁ。
これからも地域のみんなと共有していきたいです。
Chus 代表 宮本吾一
*1 1992年当時の数字