Chus チャウス 那須の大きな食卓

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2017/03/30 Thu

世界で5%しか生産されていない幻のチョコレート。

ずいぶんと時間が経ってしまいましたが、
この年末年始に南米はエクアドルに行って来ました。

最近日本でもコーヒーのThird wave coffeeに続くと
言われているチョコレート *Beans to Bar。
クラフトチョコレート専門店も東京でも出店が続き、
雑誌などでも賑わっています。

チョコレート。
子供の頃から食べていますが食品として扱っていながら
チョコレートの原料のカカオ自体も触ったことも見たことなく
まして栽培などは想像もつきません。
なのでどんな風に作られているのかどんな思いで作られているかを
研修に行って来ました。

まず、農園と聞くと平らな農地、広がる青空を想像していましたが、
「はい、ここがカカオ農園です。」

と連れて行ってもらった場所は森。というかジャングル。

うっそうとしていて、よく見ると大きな木と木の間に
黄色に見える実がついた背丈2,3mの木が。
そう、カカオの木です。
あとで聞いた話ですがカカオは高温多湿、それに木陰での栽培がとても適しているのだそう。

今回見せてもらったのはMashpi農園さん。
彼らが栽培しているのはカカオ種類の中でもその香りや味の良さで
フレーバーカカオと言われるクリオロ種やエクアドル原産のナシオナル種。
(GODIVAなんかもこの品種を使っているそうです。)
しかもナシオナルは僕らChusでも挑戦している在来種(僕らは大豆)といわれる
その土地で長く受け継がれている品種です。

栽培方法はチャクラ農法と言われ、カカオのみ単品で育てるのではなく
背の高い木や他の果実の木、地面に生える低い植物まで合わせて育てることで
カカオの木に木陰をつくったり虫が受粉しやすくするなど自然の由来の智恵を
合わせながら、さらに森の再生もできてしまうアグロフォレストリーという
素晴らしい栽培方法でした。




カカオの隣にはドリアンがなってました。


 



これがカカオ。ナシオナル種はじめてみました。

中を割って食べさせてくれました。
カカオの実のまわりに白い果肉が。
甘酸っぱくてとても美味しいです。

こうして割った実をカカオの木の下に置いておくと小さい虫が寄ってきて
その虫が受粉などに有用だそう。
自然ってすごいですねぇ。

息子(4歳)とも一緒にいけました。隠れてるつもり。

農園のすぐ側に加工所が。
発酵させたあとに乾燥してる状態を見せてもらいました。
彼らは栽培からチョコレートにして販売するまでを一貫してやっていて
六次化をすることで賃金を自ら稼いでそのお金で農園を経営できる。
農園をすこしずつ運営できることにより自前で森に携わることができる。
数十年前に大規模農園をした為に荒廃した森をカカオ栽培により少しずつもとに
戻しているそうです。

今回ご縁でChusにも少し置かせてもらえることになりました。
チョコレートの味は風味の豊かさからクラフトチョコレートの楽しさを教えてくれます。
なかでもカカオの果肉がジャム状になってサンドされているPulpがお薦め。
そしてこのチョコレートで遠く離れた森での活動も協力できます。
ものすっごい遠いです(行くのに3日かかりました)がその遠い人達が作っているのが
チョコレート(の原料)なのだなぁと、それを食べる人がいてくれるから森が護れるのだとも。

森にはいると
野生の鳥たちの声がとても美しかったです。