Chus チャウス 那須の大きな食卓

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2020/02/20 Thu

グァテマラ.2

いよいよ農園へ。
首都のグァテマラシティから車で北へ約8時間。
Coban(コバン)という街の農園に研修へいきました。

今回のグァテマラの旅の目的はここCobanで農園を営む生産者Laurent(ロレンソ)に会いにいくこと。また彼が手がけているアグロフォレストリーという栽培方法を学ぶことでした。

アグロフォレストリー
アグロフォレストリー(Agroforestry)とは農業(Agriculture)と林業(Forestry)との掛け合わせた言葉です。

小学生の時に習ったプランテーション農業ってありましたよね。
大規模でとうもろこしや小麦などを単一で効率良く栽培するやつです。
その背景には広大な農地を確保するために森林伐採をし、その結果、生態系や温暖化への影響があるといわれています。

外野である僕らはその話を聞いて、
「それは良くない。地球に悪影響な行為なんかやるべきじゃないよねー」

なぁんて言いがちですが、ちょっと考えてみてください。

効率的にできあがった農作物は比較的安価で市場に出回り、または家畜の飼料になったりして結果僕らの生活を支えています。

スーパーで安売りしていたらつい買っちゃいますよね。

それに農家だって食べていかなきゃ行けない。効率良く栽培する人達だってそれなりに考えて選んで栽培しています。

地球環境と僕らの生活。
どちらが大切かと問われると迷ってしまいますよね。


アグロフォレストリーはその解決策として注目されている農法で、森林の再生、つまり木を植えながら、その森の中でも成長できる作物を自然と寄り添いなが
栽培して行く方法です。
植物の生育に必要なものはお日様の光、雨水、そして土にある栄養ですよね。
今回学んできたカカオは側に木を植えてそれが高い木になっても「shade treeシェードツリー」といってその日陰でもちゃんと成育してくれる特徴があります。
そしてチョコレートの原料ですので世界中に輸出することもできる汎用性のあるものです。

消費すれば消費するほど環境が疲弊したり、誰かが搾取されているやり方じゃなくて、使えば使うほど環境が再生していき、そこで働く人達がハッピーになる。アグロフォレストリーはそんな好循環の輪になっているのです(すごい!)

ウシオチョコラトルのグァテマラというチョコレートでも使われているこのアグロフォレストリーでできたCACAOを「バターのいとこCACAO」でも使用しています。


バターのいとこはもともと地域の酪農家がバターを作るための応援プロジェクト。美味しいだけじゃなくて、食べてもらえれば食べてもらうほど、周りの誰かがつながって幸せになれるお菓子です。
しかも今回の「バターのいとこCACAO」は地域の酪農家に加えて、地球の裏側にいて、家族の為に、地球環境の為に素晴らしい仕事をしている生産者とも同じ方向を向いて仕事ができています。


一見、環境のことや地域の課題って見えづらいし調べてみないとわからないことだらけ。本来は自分のことばっかり考えていれば良いはずなのに「環境負荷になる事より環境が再生したほうが良いよね!」って手法をあえてとっている。

「think globally act locally」(世界を考えて,地域で行動する)

グァテマラから帰ってきて感じた事は、バターのいとこも、ウシオチョコラトルもそしてグァテマラの生産者ロレンソも同じ場所で育ってきたわけでもなく、近くにはいないけどみーんな同じ事考えていました。

Thanks for sharing,Laurent,Shinya.